絶対可愛くなるはずのモヘアを手に入れて。この子を可愛く育てられなければ私の責任と感じていたベアちゃんです。さぁ、この子らしい可愛さの溢れる子に出来たでしょうか？私にとっては実は及第点。この子。お客様からご好評だった、昨年のコンテストベア、アンティークゴールドカヌレに少し似ていると思いませんか。昨年の私の実力と時間と試行錯誤の結晶だったカヌレ。あの子はある意味Sugar Pumpkinsベアの完成形が見えた作品でした。こういうお顔が作れる作家性みたいなものを追求してみたいなと感じていたあの頃。有難いことに本当にこの子が欲しい。似た子をまた作ることは出来ないですか？というお問い合わせもありました。つまり、カヌレの様な子、可愛いの集大成みたいな子を同じようなクオリティで作れるということは、一定の実力が身についたともいえるのかもしれません。

現在の私の中では課題や学びが山積みです。もう思い残すことはない！死んでもいい！という大満足はまだまだ先なので生きなければなりません。カヌレ越えを目指したいのです。

大体いつも八割くらいの進度までは今回が最高到達点！と感じています。手ごたえを感じています。ですが、完成を迎えてみると所謂自分の中での気になる点というのが何点かあります。(嘘です。少なく見積もりました。)それでも完成した子は見るからに可愛い子に仕上がりますし、やはりその子だけの魅力は代え難いものを持って生まれてきます。これはあくまでも私の中の拘りと向上心がそうさせるもので、artistの誰もが心のうちに秘めている悔しさのひとつなのかもしれません。この情熱があるからこそ前に進めるのですが、非常に非常に苦しいメンタルの時もあります。自暴自棄になるほどに(笑)

そんなわけで私は常に心に痛みを抱え。どういうわけか、自分の生み出したベアたちがムクリと起き上がり、

　“どうしたの？？おなかすいたの？？”　　と妙な事を話しかけられ、癒されるのです。

もしも寂しい気持ちを抱えている誰かがおりましたら、胸を張って言いましょう。

「大丈夫です。ビビの可愛さに必ず癒されると思います。これは先日まで病んでいたatelierのお墨付きです。」と。